光明の生活を伝えつなごう

関東支部だより

光明園 12月の報告

一行三昧会

12月1日(日)に8名参加。午前中はお念仏、晨朝の礼拝、聖歌「諸根悦預讃」、午後は聖歌「如来讃」、昏暮の礼拝をお称えしました。

念仏と講話の会

12月15日(日)に8名参加。午前中はお念仏、晨朝の礼拝、聖歌「念仏三昧」。午後は、聖歌「念仏七覚支」をお称えし、花輪講師のご講話を拝聴しました。

12月の講話のまとめ 

花輪智之

 今回の講話では、法然上人の三昧入神に関するご道詠を基に念仏三昧における神の置所を学んでいく。
心は西にうつせみの 弁栄聖者は、『宗祖の皮髄』において、法然上人のご道詠「阿みた仏と心は西に空蝉の、もぬけ果てたる声ぞ涼しき」をお引きになり、「念仏三昧を行ずるには第一に入神を大切にすべし」として、「入神とは自己の識神を弥陀の霊中に投ずるなり。余念まったく亡じてあたかも蝉の脱殻のごとく、しかして識神は弥陀の霊中に清き声を揚ぐるなり。われ弥陀に入るがゆえに弥陀われに在り。月やわれ、われや月やと分からぬまでに、如来に合神するをいうなり」と説かれている。
 さらに、『無礙光』や『人生の帰趣』において、自己の全心全幅を大ミオヤに投機没入してしまう神の置所である心得として、「如来は絶対的に尊く在まして何の処にも在まさざることなき霊体なれば、唯無上の尊敬心を以って、アナタは今現に真正面に在ますものと信じて、霊名を呼び奉れば大ミオヤの大慈悲の霊胸に響きて慈悲の眦を注ぎて我を見そなはし給ふと思ひたまへ。又大悲のミオヤをお慕ひ申して一心に念じ奉るべきであります」と説かれている。
 法然上人のご道詠にある入神の置所の”心は西”の”西”は、方位的に十万億土の彼方にある捨此往彼(二世界観)の西方浄土と捉えるよりも、大ミオヤが在まさざるところなくと信じて心を注ぐ、今現に在ます”真正面”と捉えるべきであろう。そこに見不見にかかわらず無縁大悲のまなざしをもって見そなわしたもう大ミオヤの聖容、そしてその相好光明大霊力の摂化によって顕現する此去不遠の聖きみ国がある。
「即如」と「即今当念」 民藝運動の父にして宗教哲学者でもある柳宗悦氏は、広く東西宗教思想を視野におさめた自身の宗教思想において、絶対無限(超越的な究極の「一」が一切に内在し、その無限の本質を顕わにする)である無対辞(絶対的不二)の当体(真如、神性)と一如になる自己の真実の命根の哲理を「即如」として論じた。また、「即如」において、就中、周円なき中心(到る処が中心)、絶対的「中」(寂(一なる不変)と照(多なる現象)の不二(円融相即)となる究極の「一」に即して、二元論的世界観から解放される事を強調した。そして、晩年の主著『南無阿彌陀仏』において、「即如」が開かれる道を、一遍上人の「独一名号の念仏」に見出した。「独一名号の念仏」では、身も心も捨て果てて名号の声に成り切ること(「称ふれば 仏も吾もなかりけり 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏」(一遍上人))で、究極の「一」である六字名号の実相(一なる不変としての「阿弥陀仏」(無自性・空を本質として一切を貫く真如「法」性)と多なる十界の現象としての「南無」(一切衆生各各の「機」)の円融相即)の命根(周円なき中心)に、今ここで帰入し機法一体(生仏不二)の絶対的「中」となる。
 一方、法然上人の真髄に倣い、大宇宙全一の一大人格(大ミオヤ)の真実を三昧直観された弁栄聖者の光明主義の御教えでは、十二光全体をあげた絶対無限の核心である「無対」(一切に超絶し一切に即せざるものなし)の超在一神の面〈寂〉(一切の相対規定を超絶する絶対無規定にして常住不変である大ミオヤの自境界)と汎神の面〈照〉(大ミオヤが終局目的論的に自中に十界一切の相対規定にある現象態を発現し、一切を帰趣せしめる処、聖きみ国)の「即」(超在一神的汎神である大ミオヤの一大人格態に統一された絶対同時)が平等一切に遍在する「絶対中心」(一切を生じ、一切を帰趣せしめる根源かつ一切を統一する中心、独尊統摂帰趣である大ミオヤの核心)を究極の「一」とする。そして、絶対中心の表現(大ミオヤの万徳が全体をあげて、その無尽の内容を大ミオヤご自身の理法に基づいて一切衆生の各各に展開する絶対的現象態)である常住不変の聖容(本より真正面に在ます万徳の完全なる現れ)を聖名を通して愛慕恋念する、常に大ミオヤと離れぬ念々の「今」ここの「当念」において、心の中心を絶対中心に直結(「即」)して相好光明の霊育を被り、大ミオヤと形式的一致(生仏不二)を含む万徳の内容とその働きの面で円満に合一していく「即今当念弥陀合一の念仏」、すなわち一切衆生の各各を絶対阿弥の同体大悲かつ完全円満なる個体現(弥陀即一切諸仏の諸仏となる仏の子)にせしめる中心道を明らかにされた。「徳本が仏になることは難い、弥陀が徳本となるのは即今南無阿弥陀仏の当念なり」(徳本行者)

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