光明の生活を伝えつなごう

関東支部だより

関東支部 平成22年1月

念仏と法話の会

植西 武子

◇11月8日(日)10時~16時
◇導師 河波定昌上人
◇参加者 23名

当日、私は長野のリンゴ狩り念仏会の方に参加したためご法話の概要は佐々木有一氏から伺いました。
午後の法話は「大乗仏教の起源」についてで、仏塔崇拝から礼拝形式が生まれたこと、当初は懺悔、勧請、随喜の3つであったが、発願、回向、帰命が加わって礼拝形式が整ったこと等のお話があり、さらに「念仏と空」についても言及された。午後の法話は「一紙小消息」についてでした。

一行三昧の会

藤本 清孝


11月21日(日)10時~16時
◇導師 金田昭教上人
◇参加者 10名

今回は、実践によって信じられていくというお話。6月から信というテーマでお話が続いています。繰り返しになりますが、人は①苦難にあって、②人を通して、③教えに導かれて、そして④実践を通じて、信じられ一層深められていくということです。

人を通してということで、一言。先日、増上寺で僧侶を対象にして開催される璽書道場に参加し、御縁によって八木台下から伝法を受け「香阿」という阿号を頂くことができました。この阿というのは阿弥陀仏を省略したものです。二祖の聖光上人は弁阿、三祖の良忠上人は然阿という阿号があります。

さて、これまでお話しした苦難に遭うこと。師や友人という人に出会うこと、あるいは教えに接するということがありますが、これらは言ってみれば現実の自分ということになります。これらを仏という求める理想に向けて、実践していくということが大切だと思います。

私は、学生のころ、介護、ホームヘルパーの仕事をしておりました。食事やトイレ、オムツの取り換えをやり、また、献血もやり、カンボジアなどにも出かけ、さまざまなことに取り組みましたが、良いことは人に見てもらわないと意味がないと思っておりました。仏教の教えに出会って反省し、自他不二という精神で、あるいは陰徳を積むようにしました。けれども、そのようにやればやるほど自分というものが顔を出し、自分を抑圧すればするほど、自慢したいという心が頭をもたげてきて、煩悩と格闘しました。法然上人、聖者の光明主義の教えとそれができない自分という、いわば理想と現実とのギャップです。

ところで、法然上人の御法話には、<「カナシキカナ、カナシキカナ、イカガセン、イカガセン」。ココニ我等ガゴトキハ、スデニ戒定惠ノ三學ノ器ニアラズ>、また、<ワガコノ身ハ、戒行ニオイテ、一戒ヲモタモタズ、……>とあるなど、素晴らしいさとりがあるのに何もできない自分、凡夫の自覚という理想と現実の姿が法然上人のお教え、弁栄聖者の光明主義の教えの中にみることができます。

また、先達は人生のさまざまな姿を歌の中に詠んでおられますが、とくに田中木叉上人の御手製になる『光明歌集』はすべて、自分の求める理想と現実の狭間でもがき苦しむ姿、それを歌に織り込んだものと言ってもよいのではないかと思います。歌の世界という仮体験の世界に入り、いわば形から心に入っていくようなものです。そこには、理想の姿を求めて、日々実践していこうとする弱き自分と強く歩んでいこうとする力強い念仏者の姿を見てとることができます。

そして、最後に『光明歌集』心田田植歌(光のくらし)の9番から11番を心をこめて力強く歌い、散会となりました。

9 広大無辺の みちからに みちびかれゆく 我なれど
弱き心の 悲しさに つまづきころび 日をおくる
10 力なき身を 投げ出して まもるミオヤを 念ずれば
久遠大悲の みちからがわが身心に みちわたる
11 大みちからを ちからとし いさむ心の 奮い立ち
南無阿弥陀ぶの かけ声で 出来ないからぞ やってみる

一行院・聖者90回忌報恩別時会

植西 武子

◇平成21年11月28日(土) 10時30分~14時
◇導師 八木季生台下(増上寺御法主)
◇参加者 22名

当日は快晴で白山通りの銀杏並木の木々は太い幹と数本の枝を残してすっかり散髪され、晩秋の青空に向かって延びていました。なつかしい思いで一行院様の門前に立ちました。思い返せば昨年の11月22日の例会で、八木上人が台下になられたという発表があり、あれからほぼ1年の年月が流れておりました

本堂の中央に八木台下が緋の衣を身につけて鎮座しておられました。参加者は一人ずつ仏前にお焼香してから、約1時間のお念仏をしました。このような機会に恵まれたことを感謝してみんな一心にお念仏に励みました。

その後、弁栄聖者の墓碑に参拝しました。墓碑は暖かい日差しに照らされて輝いていました。一人ひとりが順番に墓石に水を捧げ、お焼香をして報恩の念深く合掌しました。お焼香の煙が澄み切った青空に向かって静かにゆらゆらと延びていきました

庫裏では既にお食事の準備が整えられていました。最初に台下からご挨拶がありました。大変お忙しい日々をお過ごしのようですが、やはり弁栄聖者の90回忌に深い思いを抱かれ、ぜひお別時をしたいと念じておられたそうです。ようやくこの日が実現した旨、お話がありました。参加者はこの機会に恵まれたことを衷心感謝しておりました。そして順番に近況報告をしました。台下は終始にこやかに一人ひとりの質問にもお答えになっていました。気の抜けない日々の生活の中で、ホッとくつろいでおられるようにお見受けしました。とてもお元気で充実した日々をお過ごしのように拝察しました。

今回のお別時はご長男の現住職様が計画され、諸事万端を整えて執り行われました。奥様、ご二男、若奥様とご家族あげてのご協力が伺えるものでした。八木台下の本お別時に懸ける思いをご家族が察し、協力して実現されました。私たちは何のお手伝いもせずに申し訳ない思いと深い感謝の気持ちで一杯でした。

山茶花の咲く晩秋の庭に別れを告げ、いつの日か再び訪れる機会のあることを念じつつ一行院を後にしました。

平成21年の関東支部の活動

植西 武子

①4月2日(水) 弁栄聖者ゆかりの地を訪ねて(6月号で報告ずみ)
②4月9日(土) 総会
③6月25日(木)臨時役員会
④7月24日(金)25日(土)親子別時念仏会(10月号で報告ずみ)
⑤9月27日(日)江角弘道上人を囲んで

午後、江角弘道上人が光明園を来訪されました。河波定昌上首上人が長年その任にあられた山本空外記念館理事長の職を辞され、後を継がれた江角上人が感謝状と記念品を持参されたのでした。

簡単な授与セレモニーの後、10数名の参加者と歓談されました。めったにない機会なので集まった有志がこじんまりとした雰囲気で「自然科学と宗教」に関するお話を伺い、平素からの疑問等についてお尋ねしました。

その後、池袋の中華レストランで食事を共にしながら歓談しました。とても和やかな雰囲気で河波上人も大変喜んでおられる様子でした。貴重な機会に感謝、感謝のひと時でした。

⑥10月19日(月)~21日(水) 岡山・誕生寺別時念仏会を実施
山上光俊上人が7月の親子別時に講師として上京された際、岡山の誕生寺様とご縁があるということから、この計画が実現しました。支部役員と有志で10名が参加しました。かねがね訪ねてみたいと思っていたお寺ですが、お別時をさせて頂けるとは夢にも思っていなかったので喜びひとしおでした。

誕生時の境内に入ると、何とも言えない厳かな雰囲気が伝わってきました。漆間徳然ご住職と奥様は温かく迎えて下さいました。誕生寺様で宿泊し、第1日目は本堂でお念仏させて頂きました。丁度京都の知恩寺様の若い僧侶の方達も研修で宿泊されており、一緒にお念仏させて頂きました「法のつどい」の時にお世話下さった方のお顔もありました。

翌日は同じ境内にある浄土院様で終日お世話になりました。浄土院の漆間宣隆ご住職は徳然上人の弟さんで、山上上人の学友で親しくされている間柄でした。浄土院本堂は六角堂造りでこじんまりととても素晴らしい雰囲気でした。この本堂が新築された時、山上上人が48日間の別時念仏を発願され、宣隆上人と2人でそれを成就された由緒ある所でした。その間、ご母堂が毎日食事を運ばれました。その時、庭師の方が毎日絶えず本堂から聞こえる木魚の音のわけを聞き及んで、感激して立派な記念碑を建立されたそうです。寺門のすぐ側に立っています。

山上上人は期間中4回のご法話をして下さいました。ご体験も踏まえてのお話しには、励まされるところ大でした。ここでも家族あげて歓待して下さいました。休憩の度に茶菓のご接待を頂き、一日中、ご家族を縛ったようで申し訳なく思いました。
この度の旅行は好天に恵まれました。誕生寺様のおいしい精進料理の味、岡山産の松茸の香りが忘れられません。帰路には法然上人ゆかりの場所を檀家の方がご案内下さいました。皆さんの温かい歓待に心より感謝し、如来様のご加護をしみじみ感じた旅でもありました。

⑦10月24日(土)25日(日) 教学布教研修会
12月号で報告ずみ
⑧11月4日(水)千葉・医王寺法要に参加

4月2日に医王寺様を訪ねた折に、12月4日の聖者90回忌法要参加を約束していましたが、光明園で別時が実施の運びとなったため、1ヶ月繰り上げての訪問となりました。先方様には大変ご迷惑をかけました。

当日は8名が参加しました。途中布鎌の教会堂に立ち寄り、しばしお念仏をして赤萩氏を伴って医王寺に向かいました。お寺には檀家の方が数名参加しておられました。薬師堂でお念仏をして、八木英哉上人のご法話を拝聴してから檀家の方達と一緒に歓談しました。その後、聖者のお墓に参拝しました。

医王寺様は何時来ても何とも言えない雰囲気があります。大きな自然の中に囲まれてのんびりとした時代の名残りが懐かしく感じられます。その雰囲気を楽しんでいる内に秋の日は山の端に沈みかけておりました。

⑨12月4日(金)~6日(日)
光明園記念別時念仏会(2月号で報告します)
⑩12月13日(日)
矢野司空上人を囲んで(予定)
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