3月関東支部報告
一行三昧の会
佐藤 蓮洋
◇日 時:3月2日(日)
◇会 場:光明園
◇講 師:谷慈義師
◇参加者:13名
午前中はお念仏、如来光明礼拝儀を称え、聖歌を唱いました。午後は、お念仏と谷師のお話がありました。谷師は、光明園では初登場のパソコンとスクリーンを準備され、画面を皆で見ながらお話を伺いました。
今回のテーマは「弁栄聖者の『往生』の義について―大原問答、当麻曼陀羅との関連について―」でした。谷師は弁栄聖者の「往生」の義を、大巌寺(千葉県)の「学問の塔」に刻まれた「如来光明主義は、客体の如来を必ずしも遠き彼岸に置かず、十方法界ことごとく活ける如来の大心光明中である。・・・人の天然、すなわち生まれたままの意識はもとより劣等なり、無明なり、心光獲得して始めて霊格となる。光明中の人と更生す。更生すなわち往生なり。精神の更生である。」という文章によって紹介されました。聖者は、「光に遇うことで精神の更生がなされ、それが往生だよ。往生は彼岸ではなく、いまここにあるのだよ。」とお教えくださったのだと私は思いました。
谷師はこの文章と田中木叉上人の引用を手掛かりに法然上人の大原勝林院で行われた問答の記録である『大原談義聞書鈔』(聖覚撰)の第七問を中心に説明されました。つまり、この第七問で法然上人は「『観無量寿経』の第七華座観の中に、韋提希夫人が空中に仏身を拝し、無生忍を得たと書かれている。これは現生から悟られたという確かな証拠である」と答えられており、この答えはまさしく法然上人も往生は彼岸ではなく、現世にあるのだと述べられている、と説明されました。さらに『観無量寿経』の第七華座観は当麻曼陀羅に描かれていることが紹介され、曼陀羅の図絵と第七華座観のストーリー(絵を使って)のお話がありました。最後に「弁栄聖者の『正覚涅槃』と『光明生活』」「『光明生活』の階級」等のお話でまとめられました。44枚の説明画像は12頁の資料(配布)としてまとめられ、復習に役立つ資料となりました。