一行三昧の会
佐藤 蓮洋
◇日 時:4月6日(日)◇会 場:光明園◇法 話:河波定昌上首◇参加者:11名
光明園の庭にも、柿の木の青葉・アジサイの青葉が目立つようになり、命の息吹を感じさせる季節となりました。午前中はお念仏、如来光明礼拝儀を称え、聖歌を唱いました。初めて参加された方もいらっしゃり、河波上首より、午前と午後にわけてお念仏に関係するお話がありました。
ご法話
念仏をしていると心が動いてきます。心が動くと、仏様が働いてきます。このように仏と心が感応道交して、お互いがはたらきあう。つまり縁起ですね。
念仏すれば誰にも「空(くう)」が開けてきます。私たちはいつも「自分」を持っていますが、お念仏すると自然に「自分」はなくなり、「空」になります。
私たちは罪悪深重の凡夫ですが、「心想仏時 是心作仏(心に仏を想う時、この心は仏になる)」のです。
弁栄聖者も念仏すると空の世界が開け、また空を悟ることによってお念仏が深まると仰っています。
木魚については「百丈清規(ひょくじょうしんぎ)」という唐の時代の禅宗の僧団のルール(百丈懐海が制定)に書かれています。魚というのは昼夜をとわず目を閉じることがないことから、寝る間を惜しんで修行を精進するという意味からこの名前がつけられたということです。
木魚は「南無・阿弥・陀仏」と三拍子で打ちますが、このリズムは心を集中させるはたらきがあります。
道を歩いても、電車に乗っていても、心の中でお念仏を称えることは大切です。お念仏が習慣になって、どこでも平生のお念仏ができるのが理想ですね。
と、やさしくお念仏のお話をしていただきました。
茶話会では、「お念仏の声が大きいので、周りの人に迷惑ですよ、と注意されたことがあります。でも、あるお上人から『あなたは阿弥陀様から遠いから、大きな声で呼びかけなければ、阿弥陀様が気づいてくれないよ。』といわれたので大きな声を出しています」というエピソードが紹介され、その場がとても和やかになりました。本当に、一人ひとりのお念仏であることがとても有り難く思われました。
念仏と法話の会
山本 サチ子
◇日 時:4月20日(日)◇会 場:光明園◇講 師:河波定昌上首◇参加者:21名
本日は仏教塾生6名の新メンバーが加わり開催されました。「弁栄聖者の大谷仙界上人に賜わりし御慈悲のたより」からの導入です。
ご法話
- すべてを大ミオヤにおまかせ申し上げて常に大ミオヤを念じ
- 大ミオヤはいつも離れずあなたの真正面にましまして慈悲の面をむけて母の子をおもうごとくまします。
- あなたは其れのみをおもうて専らにしてまた専らなる時は、だんだんと心が統一できて、
- あなたの心はみだのお慈悲の面にうつりお慈悲の面はあなたの心にうつり、
- 而するとそれがだんだん深く入るに随いてあなたの心はなくなりて、唯のこる処はお慈悲の如来様ばかりと成り候
- お話の概要
- この御文はお念仏の大事な心構えになるものであります。大乗仏教が出来た紀元1世紀頃に般舟三昧経というお経ができこれを原点として弁栄聖者は念仏三昧の真髄を高弟大谷仙界上人への「お慈悲のたより」に御文として託されたものです。これには大乗仏教二千年の歴史が集約されており、その真髄が含まれている。仙界上人に差し上げられた御文ではありますが、すべての念仏者へのみ教えであるのですと語られました。
- 念仏の極意
- 御慈悲の便り①~⑤までを詳細に解説なされました。阿弥陀様のお姿に集中しながら念仏をすることであり、一点に集中して念仏することが大事なのです。一点に集中していくと自分が空になっていく。そこで阿弥陀様が真正面にましましてただそれだけをおもい念仏する。こちらが仏様を憶念すると阿弥陀様もおもってくださる。名号中心のみでなく①阿弥陀様のお姿を想いうかべる②南無阿弥陀仏の一声一声の名号とお姿(実想)の両方を受け入れながら憶念してさらに念仏する。浄土宗は名号中心の念仏であったが名号とお姿が分裂していたものを山崎弁栄聖者は一つのものとして実践なされました。
- 宗教音楽
- ヨーロッパではキリスト教が音楽を通して教えが広がりバッハの音楽は第5の福音書であるとされています。弁栄聖者も音楽を大切になさりアコーディオン等音楽を通して布教がなされ念仏の活動を広められました。
- まとめ
- ヨーロッパでの第二バチカン公会議(1961~1965)により仏教の真理がキリスト教の中にもあるとされました。弁栄聖者は「三身即一」に在ます如来と宇宙の真理は一つであるそのことをそれよりも数十年も前に考えておられたのです。
とまれ、私達は私達の生活に念仏の実践を取り入れてその人その人の生を生き抜いていくことが大切なのではないでしょうかと締められました。
弥陀の身色紫金にて円光徹照したまえる端正無比の相好を御名を通して念おえよ 総の雑念乱想をば排きて一向如来に神を遷して念ずれば便わち三昧成ずべし
念仏七覚士を5番まで歌い終了しました。
茶話会
遠方からも数名参加して下さり本当に貴重な念仏と法話の時間を持つことができました。河波上首が新人の方が多いこともあり解かりやすくお話しくださりました。また会員からはよい法話であったとの声がありました。