光明の生活を伝えつなごう

関東支部だより

関東支部 平成26年12月

【【【【?】】】】第38回 大巌寺別時念仏会

山本 サチ子

◇日 時:9月26日(金)~28日(日)
◇会 場:檀林 龍澤山 大巌寺(千葉市中央区大巌寺町180)
◇導 師:藤本 浄彦 上人
◇参加者:延べ63名

はじめに

今年はとても涼しい秋晴れの清々しい天候でした。大巌寺様の森林や竹藪が爽やかさを一層ひきたてています。中庭の池の辺で白鷺が散歩をしている風景は絶景です。好環境の中で別時が実施されました。

長谷川匡俊先生のご挨拶の後『衆会』の詩を歌い会は進行されました。

このにわに あつまる われら よのわざの しなこそ かわれもろともに めぐみにとけてむつみあり こころのこえに さんぶつの うれしき しらべ

曲として聴くことは初めてでしたので新鮮な気分になりました。

ご法話

ご法話は如来光明の力用:『その生成論と摂取論―善導・法然・聖光から近代浄土仏教者へ』と題された10ページに及ぶプリントが配布されました。3日間の期間中午前と午後に各1回(総計6回)のご法話がありました。

法話の全容を提示できませんが学問的な内容を綿密にお話しくださいました(紙面の関係上概略のみ)。法然上人に弁栄聖者がどのように関わっていかれたかそして弁栄聖者がどのように光明主義に辿り着いていかれたのかを広範囲な角度から捉えた法話だと受け止めています。

私達は21世紀の現代をどう生きるかそこに念仏の必要性が生じてくることそしてその方法について語られました。別時をするには身体の働き心の方向を整えていかねばならず「阿弥陀様・三昧仏様」を考え身・口・意この三業で清らかな心と体と体験により念仏を味わうことができます。

戦後の社会では主観ではなく客観で物事を判断することが多く知識のところに重点をおき正誤をつけており体験がずり落ちている気がいたします。現代社会はなぜこうなのかと疑問が生じます。

  1. あなたは何を求め
  2. 何を拠りどころにして
  3. 何を行っているのか
  4. 最後の最後に残るものはなんですか・自由ですか

すべての生きとし生けるものに求めている拠りどころとするものは何か。そのために何をしていくのか。藤本上人は法然上人の真髄を捉えた人が山崎弁栄聖者ではないかと思うと語られました。この大きなテーマを説くために善導大師・法然上人・聖光上人・山崎弁栄上人・田中木叉上人・弁筐上人、こういった方々の念仏の教えも視野に入れながら法話は進められました。私達の拠りどころとする宗教のあり方はどうなのかそのためには念仏という体験を積んでいくことが大事なのです。法然上人は雑念を払拭して念仏をしなければどうにもできないとして修行なさいました。そして弁栄聖者は法然上人の伝記を通して学ばれそこには念仏に込められた真実(摂取不捨)があると悟られます。また弁栄聖者は経典を基にして私達に「礼拝儀」を残してくださいました。お経を解かり易く読み下し文にして作られたことは画期的な出来事であります。

「其れ衆生有て斯光に遇うものは三苦消滅し身意柔軟に歓喜踊躍して善心生ぜん」。礼拝儀を通して念仏の大切さ深さを懇々と説かれました。人間は心の声を声に出して称えることが大事であります。「南無阿弥陀仏」と念仏を申すことにより生き方が獲得できるのです。そこに取り組んでいく浄土教の大切さがあります。私達は仏教を個人の問題だけではなく福祉の方にも役立てて行かねばならないと考えます。一人一人の使命を重ねながら精進していかねばならないのであります…。とこのように念仏実践の必要性を強調し法話を締められました。

参加者全員で弁栄聖者より「大谷仙界上人に賜りし御慈悲のたより」を朗読し最後に「法のつどい」を歌って終了としました。

おわりに

素晴しい環境の中で三日間のお別時が無事終りました。別時を通し人の和の中での修行ができたと思います。

別時を開催できたことは一重に長谷川良信・よし子両先生のそのご意志を受け継ぎ毎年別時を開催なさっておられる長谷川匡俊先生はじめご家族の方々そして幼稚園・保育園の関係者の皆様に深謝申し上げます。そして遠方の山口県からおいで頂きました導師の藤本上人・参加者の皆様ありがとうございました。

念仏が皆様の幸せ・世界平和へと繋がりますようにそして一人でも多くの仲間を作り来年また大巌寺の別時念仏会で皆様とお会いしたいと思います。

合 掌

一行三昧の会

佐藤 蓮洋

◇日 時:10月5日(日)
◇会 場:光明園
◇参加者:8名

前日からの大型台風の接近により、朝から雨でしたが炭屋上人、藤本上人のご指導で一行三昧は始まりました。

午前中はお念仏、如来光明礼拝儀を称え、岩下さんの伴奏で聖歌を唱和しました。午後はお念仏をおこない、台風の影響を考慮していつもより早く終了しました。

茶話会では、台風をものともしない熱心なお念仏修行にお互いにエールを交換しながら、被害が少ないことを祈って解散としました。

関東支部教学布教研修会

山本 サチ子

法題

◇10月18日(土) 大南龍昇上人(千葉・湊齋寺住職)「弁栄聖者の大乗教典観」
近藤伸介氏 (在家)「唯識教学と弁栄聖者」
西 悠哉上人(九州・種善寺副住職)「近代日本と山崎弁栄上人」

まとめ

光明園(東京都練馬区)において「第九回光明会関東支部教学布教研修会」が開催されました。(出席者:38名) 今回は河波上首を始め3人の浄土宗の僧侶の方々、カトリックの神父、唯識研究の若手講師、合計6人の方々にそれぞれの分野から弁栄聖者との関連についてお話をいただきました。

キリスト教のミサにおけるイエスとの出会いの体験と法然上人・弁栄聖者の三昧発得の体験に共通のつながりがある事、弁栄聖者の祈りの原型(念仏三昧)、弁栄聖者と大乗経典との関係(弁栄聖者はご自分の宗教体験をもとに経典の内容を帰納的に説かれている)、唯識教学の中心であるアーラヤ識と弁栄聖者の語る大円鏡智との関係、弁栄聖者が活躍された時代的背景(霊術・霊媒・オカルトなどが流行した時代における弁栄聖者の霊性(仏性)の布教活動)等主として教学面のお話に続き、布教面では僧侶としてのお念仏の布教活動の実際と困難等のお話がありました。近代日本の時代背景を知ることは当時の人々がどんな様子であったのかを理解することにも繋がりました。

初日には河波上首と加藤神父との対談、二日目には講師の皆さんと参加者とのQ&Aがあり参加者の大きな関心を呼びました。多種・多様の話がだされましたがやはり「ただ一向に念仏すべし(ひたすら・とにかく)」念仏をする大切さが大事と改めて確認した会となりました。実り多い研修会であったと感じています。

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