光明の生活を伝えつなごう

関東支部だより

関東支部 平成27年2月

12月 関東支部報告

?弁栄聖者九十五回忌報恩念仏会

佐藤 蓮洋

◇日 時:12月4日(日)
◇会 場:光明園
◇法 話:河波定昌上首
◇参加者:17名

弁栄聖者の祥月命日にあたる12月4日に報恩念仏会を開催しました。広島から大学の同期会に参加されるために上京された太田三郎さんや親子別時でご一緒させていただいた馬場芳江さんも参加いただきました。

午前中はお念仏、そして岩下玲子さんの伴奏で聖歌を唱和しました。午後はお念仏と河波上首から「これからの宗教のあり方」についてご法話いただきました。

ご法話の内容

日本での宗教学は1904年に東京大学でスタートした。

ヨーロッパではドイツのマールブルグ大学が宗教学という最新の学問を提供していた。当時は西洋では「理性が第一」と考えられ、宗教は影が薄かった。そのような状況の中で、ルドルフ・オットーが理性では捉え難いものとして「聖なるもの」という概念を打ち出した。また、彼の弟子であるフリードリッヒ・ハイラーは「光の現象学」を説き、日本に来られた時は一緒に食事を取るなど、親交を深めた思い出がある。

アメリカのシカゴ大学では、M・エリアーデが比較宗教学の中で、これからの宗教のあり方として3つの方向性を唱えた。これは弁栄聖者の教えと重なる。一つは現世から未来へ向けても救済があるということ。現世(娑婆)と来世(浄土)の両方で救われていく。二つ目は自由と解放の強調ということ。十二光では無礙光であり、観自在菩薩の自由である。三つ目は、無限の心の可能性を開発するということ。弁栄聖者は仏性・霊性として展開し、私たち一人ひとりがお釈迦様を宿していると説かれた。光明主義は理性中心の近代を越えてゆく、ポストモダンの教えである。(以上)

念仏会の後は茶話会となり、太田さんや馬場さんを中心に懇談の輪が広がりました。

?念仏と法話&五日市田鶴子さんをお迎えして(年末コンサート)

佐藤 蓮洋

◇日 時:12月14日(日)
◇会 場:光明園
◇導 師:河波定昌上首
◇参加者:念仏と法話19名・コンサート37名

午年最後の光明園での行事となりました。

午前中はお念仏と河波上首のご法話がありました。お話は、午後のコンサートにふさわしく「宗教と音楽」でした。宗教がいかに音楽と結びついているか、むしろ宗教の根源性が音楽によっていかに現わされているか、キリスト教から仏教、西洋から東洋まで幅広く展開されました。お話の一部は、「旧約聖書には詩篇があり、これは語源的にいうと「弦楽器を奏でて、神に奉仕する」という意味で、キリスト教も音楽と縁が深い。」「大乗仏教も偈文は詩であったり音楽であったりした。紀元前1~2世紀の馬鳴(めみょう)が有名です。善導大師も「六時礼讃」を書かれ、天上の音楽を地上で聞くことができたともいえる。宗教と音楽が一体になり、信仰が深まっていった。」「音楽の要素の一つにハーモニーがあり、これは対立するものが一つになっていく、つまり結合という意味がある。弘法大師も『声字実相義(声がそのまま真実だ)』という教えがあり、「五大(地水火風空)皆響きあり」というのだから、大日如来がまさに音楽を奏でている、つまり仏様が音楽をしているわけです。」等でした。中でも「弁栄聖者も手風琴を奏でながら多くの聖歌を作られました。まさに阿弥陀様の声が弁栄聖者に流れてきていたのです。」というお話は大変印象的でした。

午後は五日市田鶴子さんのコンサート。五日市さんは東京音楽大学の専任講師であり、河波上首がよく行かれる喫茶店の2階で例年ミニ・コンサートを開いています。今回は五日市さんのファンの皆様も参加して、大変盛大なコンサートになりました。曲目はシャンソン、クリスマスソング等で五日市さんの素晴らしいトークもあり大変楽しいひと時となりました。聖歌は三曲(「清浄光」「念仏三昧」「のりのいと」)でしたが、伴奏者の広瀬宣行氏(同大学専任講師)は丁寧に譜面を作成していただきましたが、譜面と実際の歌が数か所異なるとの発見があったとのことでした。演奏終了後、「来年は「のりのいと」の譜面を完成いただき、五日市さんに歌唱指導を受けることもよいのではないか」との楽しいお話も飛び出しました。

茶話会では、本年最後とあって皆さんが1年の話題で盛り上がり、お帰りのときは「良いお年をお迎えください。」との言葉が行き交っていました。

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