光明の生活を伝えつなごう

関東支部だより

行誡と弁栄展 無事終了のご報告と御礼

吉水 岳彦

◇日 時:5月11(土)~19日(日)
◇会 場:両国回向院
◇拝観者:約二千名

 「行誡と弁栄展」は、無事に9日間の日程を終え、二千名以上の方にお越しをいただきご縁を結ぶことができました。
 まずは、お越しをくださいましたみなさま、会場をご提供たまわりました両国回向院様、ご講演や会場での作業のためにご協力をくださいましたみなさまに、心から御礼を申し上げます。
 また、遺墨展中、鵜飼秀徳上人、加藤智神父、福田行慈上人に貴重なる講演をいただきました。文面の報告は最終日の法要のみとさせて頂き、後は展示と拝観の様子はお写真にて、お伝えしたく思います。
 次頁の写真は、最終日の夕方から行った、行誡上人と弁栄上人のご遺徳をしのび、且つ、お二人が出会おうとされていた松戸の地で殺されたレェ・ティ・ニャット・リンちゃんをはじめとする、犯罪被害者の精霊のご供養の様子です。
 二人の高僧が生涯をかけてお伝えくださったお念佛は、ただ大きな功徳を阿弥陀如来さまからいただけるばかりではなく、わたしたちが浮き沈みの激しい現実の生活を生きゆくためにも支えとなるものであり、誰もが称えることができます。
 展示開催中には、実に大勢の方々に、そんなお念佛や佛菩薩様たちとご結縁をいただくことにもなりました。これは本当にありがたいことでした。
 そんな結縁があったからでありましょう。法要には、ベトナム人、台湾人、韓国人の僧侶たちが一緒に参加をしてくださいました。国は違えど、お念佛は世界共通です。みなさま大きなお声で一緒にお念佛をお称え下さいました。
 何よりもこの法要で有難かったのは、ベトナム語のお念佛と日本語のお念佛の双方を、会場のみなさまと一緒に大きなお声でお称えすることができたことでした。
 「ナモアジダファ」「なむあみだぶつ」の声と声が重なって、会場全体がその声に包まれました。声のうちに居ると、両上人への敬慕の想いや、亡きリンちゃんをはじめとする犯罪被害者の精霊への申し訳なさや追善の心等が、不思議と共有されます。
 ある方からは、その声のなかでさまざまな感情が喚起されて涙がとまらなかったと聞きました。
 同じ方向にむかって心を寄せ、声を重ねてゆくことで、心と心が共鳴する瞬間をお感じになられたのでありましょう。
 わたし自身にとっても、忘れることができない法要になりました。ご参列くださったみなさまに、重ねて感謝を申し上げます。
 それから、この期間中に集めさせていただきました御浄財は百万円にものぼります。こちらは、これからリンちゃんのお父さまと話し合いを続けながら、リンちゃんを想うと共に、二度とこのような痛ましい事件を起こしてはいけないとの祈りを込めた供養塔(もしくは御堂)の建立に使用させていただく予定です。
 最後に、この展示会にお越しくださった方々の心身の平安と、一切の生きとし生けるものが佛・如来さまの救いの光に包まれますことをお祈りして、弁栄上人作詞作曲で、法要のおわりにみなさんとお称えした「のりのいと」をここに記して擱筆します。

「のりのいと」

あみだほとけの法のいと
心の玉につらぬきて
みなもろともにのちの世は
同じはちすの身とならん

この露の身はここかしこ
しばしがほどは別るとも
心はずずの緒をとおし
同じさとりの身とならん

のちこの経をよむひとは
おもひ出すらむ花の上に
なかばをちぎりしこの友を
ふかきまことの友として

清き御法のいとぐちを
心にとおせ親も子も
また兄弟も友だちも
この一すじの法の糸

ともに心に貫きて
同じく無為の身とならば
親子夫婦も兄弟も
六親眷属友だちも

一つの法の糸とおし
同じく無為の身とならん
南無阿弥陀佛なむあみだ
南無阿弥陀佛あみだ佛

              合掌

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