光明の生活を伝えつなごう

中部支部だより

中部支部 平成23年9月

内藤 規利子

西蓮寺の木々の緑は一段と深くなりお花の一番少ない時でした。そんな中で夾竹桃(きょうちくとう)があちこちに咲き、中でも赤い花は珍しいものでした。玄関前の鉢にはまたまた珍しい花が咲き、よくよく見てきました。7月17日大田敬光上人ご指導で例会が開かれました。御法話の一部です。

『礼拝儀』と浄土宗のお経を皆でおあげしました。次に「元祖大師御遺訓一枚起請文」を皆で拝読しました。弁栄聖者の「御慈悲のたより」81番をお読み下さいました。終わりに皆様方の御先祖様を御回向して下さる時の御法話です。

御回向といいますと、皆さんがお参りして下さって宝物がいっぱいここに満ち溢れています。皆さんが一生懸命南無阿弥陀仏やお経を読んだり尊い時間をこういう所に座って足の痛いのを我慢して慣れないことをやって下さっている方も随分ある。それは何のためにやるかといと、これからお唱えするお一人お一人の幸せのために「心からあなたのことを思っておりますよ」という気持ちがあなた方のなさったことを通して、あぁありがたいことだなぁと向こうの方達が喜ばれるようなものにかわってくる。これを御回向という。

御回向とはぐるぐる回る。何を回したり向けたりするかというと、真心を持ってどうぞあなたがお幸せになるようにお唱えする。そうすると向こうの方の受け取られた方がものすごく幸せになっていきます。その幸せがまた皆さんの方に行き渡りますようにと向こうも拝んで下さる。こちらが拝んでいるだけではない。こちらが拝むと向こうの方からも何十倍もの大きな力でそういうあなた方は尊いお方ですからそのを大事にして下さいよと向こうから拝んで下さる。姿はないがそういう心となって向こうから皆さんを十重二十重にとり囲んで守って下さいます。

奥様のオルガンで「盆会の歌」と「仏はいつも柔らかに」を皆でうたいました。

内藤のことです。

西蓮寺様の奥様がお浄土へお帰りになってしまわれました。大好きだったお花に囲まれた遺影は女優さんのように奇麗で優しく微笑んでいました。いつでもお寺に行けばお会いできてお年を召されてからは本堂にお出にならない日もたまにありましたが奥のお部屋に行けばいつでもお会いできると思い込んでいた私はとても寂しくなりました。

例会の日、若奥様(あぁもう奥様なんですよね)は「とても真面目な人でお寺のことお檀家さんのこと、子供や孫のことだけを思い、人様に尽くすことだけを考えていて良いお手本をいっぱい示してくれました」とおっしゃいました。しばらく前まで本堂にお座りになっていらっしゃいました。

私はいつも、奇麗な方だなぁ、どうしてあんなに奇麗でいられるんだろう。DNAが良いんだろうと思いつつそればかりではない、御心がよかったからだと思いました。御子息様が以前おっしゃっていたことを思い出しました。「私は母の怒った顔は見たことがないし怒った声も聞いたことがない、恨みがましいことを言っているのも聞いたことがありません」と。生きながらの観音様でいらっしゃったのでしょうね。お年を召されるまではお元気で「私は運動のため外へ散歩になど出なくてもここに動いているだけで一日に一万歩以上はすぐになってしまうんですよ」とおっしゃっていました。お花をとても愛されて沢山のお花を咲かせて私達を楽しませて下さっていました。お年を召されてからは若奥様がちゃんと跡継ぎとなってお花を咲かせて下さって、お陰様で私達も楽しんでいます。90歳を随分越えられてからも『般若心経』を沢山沢山書かれていて感心していました。これからも私達がお参りする時はきっと喜んで下さるのではないかと思います。忘れることはできない奥様です。心からご冥福をお祈りさせていただきます。

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