光明の生活を伝えつなごう

中部支部だより

中部支部 平成28年6月

西蓮寺例会

内藤規利子

 西蓮寺はピンクのハナミズキ、ヒラドツツジが咲き、今まで見た最高の美しさで菩提樹の花がとてもきれい…。車輪梅、バラ、テッセン、カランコエが咲き小さい黄緑色の花が、これ何? 特徴のある木を見てニシキギだ!! へぇ~。奥様丹精の君子蘭が沢山あちこちに咲いて見事でした。4月24日大田敬光上人御指導で例会が開かれました。御法話の一部です。
 「弁栄聖者お慈悲のたより」43を訳しながらお読み下さいました。ゆく末のめぐみとばかりおもいにき、もとより本のみおやなりしをという出だしで始まりますが平成24年1月号に書いてありますので省略します。

法然上人頌
一、光明は隈なくそそぐ
限りなき命に生きよ
人間の知恵勿(な)たのみそ
み恵みは人を択(えら)ばず
ただ頼め阿弥陀仏とおしえたる
いみじさの我らが祖師や

二、煩悩を絶てとは告(の)らず
みだれたる心もゆるし
人間の性(さが)のまにまに
み仏の国に往き生く
この道は誰かひらきしなさけある
慕わしのわれらが祖師や

 この歌もいつもうたっていますが、この文章難しいんですよ。とても中味のあることをまとめて下さっているのが佐藤春夫という文学者で文豪ですからね。日本のね近代の作家の中では飛びぬけて力を持った小説を書かれる方でもトップに立つような方なんです。その方はもう亡くなりましたが法然上人のことを物凄く尊敬しておられました。
 人間の知恵なんかあまり頼りにしてはいけないよ。煩悩(迷った心)を絶ってしまえとは法然上人はおっしゃらなかった。煩悩はいくら持っていてもいいよ。煩悩を持ったままでも構わないよ。一人一人の生き方のままで結構だから仏様の国極楽浄土へ行き、生き生きとした生き方ができる。この道は誰が開いて下さったのであろうかそれは法然上人である。
 奥様のオルガンで『法然上人頌』『灯』『降誕讃歌』を皆でうたいました。

ここから内藤のことです。
 私はたまに亡き父の夢を見ます。最近の夢は父に車に乗せてもらっていて、なぜか途中で私が車から下りて家に帰ってしまいました。父はまだ帰っていなくて私が迷子になってしまって多分心配してくれたであろう父にきっと怒られると思っていた私に帰ってきた父は私の両手をしっかり握ってくれ一言も言いませんでした。そこで目を覚まし夢だったんだ!! 私は思いました。父は病気の私を心配していてくれるのではないだろうか…と。父は誕生日に戦地へ行き誕生日に戦地から帰ったそうです。もしかしたら誕生日に逝くかも…と話していましたが95才の誕生日の一ケ月前にデイサービスのお迎えの車に乗る時、急に具合が悪くなり救急車で病院へ。誤嚥性の重症の肺炎と診断され「慢性の心不全もあるから明朝までに止まるでしょう。意識レベルも低く本人は苦しいこともないでしょう会わせたい人がいたら会わせて下さい」。と宣告され30人程の孫ひ孫が駆けつけました。夜中は私と二人の妹、義妹が見守っていて反応もありお念仏も出るので「又元気になるかもね」と話していた早朝容態が急変し知らせを受けた弟が駆けつけるのを待って全員の子供に見守られて静かに旅立ちました。お通夜の日、私の息子が「おじいちゃん笑っているね」と言いました。父は3回も死を免れました。戦地で銃弾をお腹に受けた時、妻子の何枚もの写真をセルロイドのケースに入れそれとアルミの煙草のケースを腹巻の中に入れていたため弾がすべってお腹の中を横に通過し助かったのです。次は肺血症に。「見てみろやきれいな紫色の雲が棚引いている…」。と母に言ったそうです。次は慢性硬膜下血腫に。医師に「手術しなければ必ず死にます」と言われその日大病院の脳外科の医師が全員手があいていたとのこと他にもいろいろあって助けられました。父は3人ほど人名救助をしているそうで「それで何回も助けられているのかなぁ」と言っていましたがそれもあるでしょうが如来様が助けて下さったのだと思います。父と母は同時に入信しました。父は短気でよく怒っていましたがお念仏のお陰で年々怒らなくなり体もめっきり丈夫になり穏やかになってきました。私は父のことが怖くて仕方がありませんでした。晩年になって始めて父の心を知りました。「そうさなぁお前が憎くて怒った訳じゃない長女だからしっかりしてもらわなくてはと思って厳しくしたんだわ」。そうだったんだ!! 聞いてよかったと思いました。お念仏を子供達に相続してほしいと強く念じた父母のお陰で私達四人きょうだいと連れ合いも、子供孫達がお念仏の道をよちよちながらも歩むことができるようになったこと本当にありがたく思っています。「父ちゃん!! 母ちゃん!! ありがとうね!!」とよく言っています。お念仏を細々ながらも相続できたことは親孝行ができたと自分勝手に思っています。南無阿弥陀仏

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