光明の生活を伝えつなごう

光明主義と今を生きる女性

光明主義と今を生きる女性 No.8 私の母の事

福岡県宗像市 小田久子

私の母は40代前半に目が不自由になり両眼とも見えなくなりました。母は福岡県田川郡の香春町という所に独りで住んでいました。庭が意外と広く畑を作ってまして、その畑の中間に外風呂がありました。その日も夜8時過ぎにその外風呂に行ったそうです。

田舎のことなので周辺は真っ暗で誰もいません。また母は目が見えないため、なかなか方向が取れません。ついに足をすべらせて、畑の続きの4~5メートル下の桃畑に落ちてしまいました。畑と下の桃畑の間には柵がなかったのです。母はその転落で傷だらけだったですが、真っ暗の中4しばらく呆然としていたそうです。すると真っ暗であるはずなのに、小さな灯りが見えたそうです。何とかその小さな灯りを目指して4~5メートル下の土手をしならく歩いて行きますと、どうやら道路に出たようです。更にそのボーッとした小さな灯りをたよりに歩いて行きますと家に帰り着いた・・・と後に私に話してくれました。

母がそのような体験をしている時、私はいつも9時過ぎに仏様にお参りして寝るのですが、何故かその夜は、特に理由もなかったのですが8時頃にお参りをしました。どうしてもローソクの灯を消せず、唯ボーッとして見つめていました。まったく無の状態でした。どれ程の時間かは分からないのですが、ローソクが燃え尽きたので、それから私も休みました。明くる日、母の電話で驚き、迎えに行き、母と二人でいろいろと話をしたのです。母にその話を聞き、私もその時間にこうだったのよ・・・と母に話し、不思議な気持ちになりました。

母も亡くなって8年が来ようとしていますが、私の心の中では昨日のように鮮明に残っています。

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