4月別時念仏会
植西 正裕
◇日時 4月5日(土)午前10時から午後3時
◇場所 京都・龍岸寺にて
◇導師 江島秀法上人(近畿支部長)
◇参加者 26名
一、行事の概要
午前の部はあさの礼拝・念仏三昧・聖歌・法話①
午後の部は法話②・念仏三昧・聖歌・回向
二、ご法話(要旨)
「念仏をすると如来の働きにより心のありようが変わっていく」
・月光は太陽の光を反映したものであるように・・・。
・清浄光の歌詞「人の心の色のならめ・・・。
・阿弥陀経における青色青光、黄色黄光、赤色赤光、白色白光・・・。
- 別時念仏の意義など
- ・法然上人の別時念仏のすすめ。
・別時念仏会を主催する立場での考え方。
・日課念仏のマンネリ化の回避。 - 如来の働き、お育てと念仏
- ・すべての生命が法身如来の下に生み出され育てられ霊的進化をする方向性を与えていることに気づくことが大切。
・個々の生命(人)にはそれぞれの特徴、性質を有しているので、それを活かして精進することが大切(白は白、黄は黄のままに野の小菊・・・)→だれでも如来の尊とさをいただけるようになる。
・念仏は心の珠を磨くようなもの。進むほど如来の姿が映じてくる。 - 念仏すると阿弥陀様がどのように映ぜられるか
- ・観無量寿経の第九観、無量寿仏ぶついての解説と阿弥陀仏の起源についての考え方。永劫無限の存在であり、無量寿経における法蔵菩薩の神話的な話は方便的と受け止められること。
・「我がみほとけの慈悲の面 入り日の方にうつるひて 照るみ姿を思ほえば 霊感極まりなかりけり」(弁栄聖者)。観経における「日想観(第一観)」→「定善機」。「散善機」→念仏(称名)のすすめ。 - 如来と衆生の関係など
- ・念ずると如来は見守って下さっている(親子の関係)→親縁
・念仏すると阿弥陀様が心にいただけまた智慧もいただけるようになる(接近不可離)→近縁
・如来のお力で向上できる、すなわち「心の花が開き」「本願力」により向上心が湧いてくる→増上縁。 - 念仏のすすめ
- ・念仏をし、あとは如来に預ける。心の中が清められてくると自ずからやっていくことが決まってくる→如来の神聖正義の力。
・日課念仏に加え、時々別時念仏会に参加することが望ましい。念仏をするには自分なりに工夫が必要であるが、これにも如来の働きかけがある。
三、所感
会場の龍岸寺は講師のいわば実家(現住職は長兄の孝導師)で昔は光明会の行事が盛んに行われていたようである。今回そこでの法話にはご縁の深さを感じさせるものがある。一方、法話の要旨をまとめる上で、筆者の能力の問題もあり、いわゆる起承転結という面で文章化に苦労した。そこでいわゆるKJ法的発想で話の内容を分解・再構築した。文中太字の小見出しは筆者がある話の単位をまとめて作ったもので、講師のお言葉でないことをお断りしておく。