光明の生活を伝えつなごう

近畿支部だより

近畿支部 平成27年1月

平成26年ご祥当りんご念仏会(第11回)

佐野 成昭

11月15日(土)から16日(日)長野市法学寺にて一泊二日でりんご狩りと弁栄聖者ご祥当念仏会を開催しました。関西、中部、関東各地区から16名の参加者がありました。

午後1時長野駅に東西から参加者が集合しました。相互の挨拶を交わし、3台の車に分乗して十念寺に向かいました。

紫雲山十念寺は源頼朝公開基のお寺です。その名の示すように源頼朝公が善光寺に参詣するため途中まで来ると、紫雲がたなびき如来様からお十念を授けられたとのこと。その場所に建立されたお寺です。平家に源氏一門の父兄弟を殺された13歳の頼朝は、東国へ逃げる途中つかまり殺されるはずでしたが、亡き父供養の為、塔婆を作り念仏供養を請いました。その心に動かされた平家側が助命し運命が変りました。この時より頼朝は毎日念仏回向をよく称えています。また、法華経読誦(千遍)、東大寺開眼供養にも参加する程仏教に熱心でした。また、火災を受けた善光寺の再建もされました。尚、頼朝の妻、北条政子や彼の部下、熊谷直実も熱心な念仏者で法然上人の親しい信者になっています。

このお寺には、高さ5m程という大きな阿弥陀如来像と徳本上人の名号石碑があります。そこで奇数月に行われている「只一向に念仏する会」と金田昭教夫妻参加の「為先会」と合流参加させて頂きました。袖山住職上人導師、古田幸隆師維那によるお念仏と立ち礼拝(三唱礼30礼)を唱え、3時半終了し、法学寺へと向かいました。

法学寺のりんご畑を目指して車は海抜約400mから700mの高地にある山道を登りました。途中、カラマツ林や赤と緑のりんご園を見ながら進みました。おいしいりんごの見分け方は「あさイチ」TVで知り、お尻まで赤いりんごをビニール袋に一杯に取らせて頂きました。中には、その場で食べた方もいましたが、それが最高においしく味わえるのではないでしょうか? 今年隣り上のりんご畑ではクマが出たと後で聞かされました。

法学寺様に上がらせて頂き、暖房の効いたお部屋でおいしいりんご・つけものと茶菓子を頂きました。今年はご長男が目出度く結婚され若奥様と親子三代で接客して下さいました。五時、日はすっかり落ちて、あたりは真っ暗になった中、本堂でしばらくお念仏をさせて頂き、古田住職ご揮毫の細字名号が書かれた米粒入りお守りを頂きました。毎年頂くのが楽しみとなっています。また、今回は特別に二冊の冊子も贈呈されました。それは、『田中木叉先生法話お聞き書き 中巻 (註付)』と『辨榮聖者の彌陀の啓示「開」「示」「悟」「入」』で佐野近畿支部長が法学寺へ贈呈したものです。後者は著者柴武三先生の三十七回忌に当たり再版したものです。光明園他にも今後贈呈される予定です。

次に今日最後の移動先である海抜千メートルのいこいの宿にクマ、キツネや鹿の出る山道に沿って向かいました。

アゼイリア飯綱いこいの村という宿に六時過ぎに着くと、広い部屋で6時半より夕食を頂きました。宿の心づくしのお料理はおいしく、今回天ぷらの増加サービスもあり、お料理は食べきれない程でした。お食事を頂きながら歓談しました。その後8時半、三階の会議室に移りました。

写し絵写仏の時間を私が10時近く迄行いました。鉛筆と筆ペンによりなぞり描きする簡単写仏です。弁栄聖者作の六字名号の入った二種類の阿弥陀仏様等B5サイズのどちらかを選んで描いて頂く写仏写経方式です。聖者は直接仏菩薩様が見えていたから紙になぞるだけと聞いています。それに近い書き方です。薄い線で形が現れています。今回大変上手に描けた方が何人もいて驚かされました。写真のように上手に描けました。

更にお願い事を書き加えて頂き、私が見て、次に古田師に見て頂き、その祈願を込めた米粒名号を書いて頂きました。その米粒と写仏で将来仏縁が頂ける可能性があります。「聖者は、如来様のお顔をお盆(・月)に眼鼻をつけただけでも良いからイメージしてお念仏しなさいと言いました。写仏をすることにより仏様のイメージが出来、それに従いお念仏が深まり易いです。(普通の写仏には無いですが)この写仏には、各目の両端に影が入れてあります(するとリアル化します)」と古田師が説明されました。

その後、10時に入浴し4部屋に分かれて床に就きました。翌朝5時半起床し、6時早朝のお念仏のために宿を車で移動しました。古田師用意のカイロを使用させて頂きました。

智香寺に1分程で到着、何百人も収容出来る大伽藍で前田家ゆかりの立派な阿弥陀如来様の前で三礼しました。このお寺の本寺が東京都大塚町の智香(智光)寺です。かつて家康の母、伝通院於大の方を荼毘にされた地に建立されたお寺です。阿弥陀経を血書したり、お念仏された於大の方の法名の一部「智香」がその名の由来です。0度近くしんしんと冷え寒い中、殆んどの人がコートを着たまま懸命に声を出してお念仏をしました。心神と心も引き締まり良い修行となりました。今年は今迄になく木魚と称名がよく揃って良いお念仏が出来たと古田師が褒めていました。7時半宿へ戻りバイキング朝食をおいしく頂きました。9時宿を出て法学寺へ向かいました。そして法学寺でりんごの包装発送手続の作業を行いました。その後、おいしいお茶菓子で休憩し、10時いよいよ、弁栄聖者ご祥当会のセレモニーが始まりました。古田幸隆導師の美声のご指導に随って、全員が聖歌「衆会」と「いまささぐ」をヴァイオリン伴奏で斉唱する中を、3人の代表が献灯、献香、献花を行いました。その後礼拝、お念仏に打ち込みました。そして、古田導師は、聖者の極寒極暑無休のご伝道に尽くされたご苦労を思い聖者のご略伝を涙と共に声を詰まらせながら読み上げられました。そして、聖者から一通り参加者迄のご回向され、「法の糸」を皆で斉唱・三礼し終了しました。ご祥当の献花をされた方は「(自分の)誕生日に如来様にお花を捧げることが出来てうれしい」と感激して泣かれました。

11時半、大変お世話になった法学寺の皆様方と車上から手を振り別れを惜しんでお別れしました。

そして例年通り、昼食のためお檀家の店、蕎麦料理店へ移動しました。運ばれて来る一品一品に舌鼓を打ち、デザートに至るまで蕎麦づくしの美味しい料理でした。一年ぶりに蕎麦粉製ケーキは珍しく、おいしかったです。二日間共地産の多くたべものご縁に預かり、私が望んでいないのにもかかわらず、舌を肥やす様々なごちそうを味わい、一面御馳走別時のようでした。この後、四名は、午後2時半から善光寺参拝に参り、他は手分けして長野駅まで送って頂きました。

関東と中部の方、また、関西の方同士が色々お話が出来て良い交流の場になりました。楽しく語り合った皆様ともしばしのお別れとなりました。本行事が楽しく充実して終えることが出来ましたのも古田住職は言うまでもなく、ご家族、お弟子の浄光尼様と皆様のお力添えのお陰と心から感謝申し上げます。参加者が、これをご縁にこの魅力を初心者に伝え、勧誘されることを祈念申し上げます。

合 掌

関東初参加者感想は、

「何より素晴らしい環境のお念仏が出来ました事が最高の喜びです。そして夜の写佛体験は素晴らしく、是非主人と頂いた見本をコピーして描きたいと思ってます。色々とご指導いただきました事感謝しております。身体に気を付けて、来年も是非参加したいと思っております。」

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