植西 武子
去る5月3日、東京・練馬の光明園に金田隆栄理事長をお迎えして、20余名の女性が集いました。金田理事長はお忙しい中を遠路九州より、本会のご指導にお越し下さいました。
女性ばかりで集うことは初めての試みでした。若い方が多く、とても華やいだ、活気ある雰囲気の会となりました。会は1時間のお念仏の後、晨朝の礼拝、開会のセレモニー、導師のご法話、座談会の順に進行しました。
- どんな人が集まったか?
- 80才から4才までと年齢層に大きな巾があるユニークな集いとなりました。大半は子育て真っ最中お母さん方でした。また、新婚早々の方、現在お腹に初めての赤ちゃんを宿している方、子育てもほぼ終わり、責任ある地位についてお仕事に熱中している方、全てを終えて平穏な日々を送っておられる方々、そして4才と6才の二人のお姫様でした。
二人のお姫様は「楽しかった。また来る」と語ってくれました。
さらに、ご実家が金田上人のお檀家で現在相模原に押すまいという方は初めて参加下さいました。なお、頼もしい協力者として金田隆栄理事長、田代直秀支部長、佐々木有一副支部長、志村稔教教務担当、佐倉聡真如堂園主、そのご子息の12才のプリンスが雛壇に並んで下さいました。 - どんな内容の会であったか?
- 【ご法話】
まず、婦人の会のあり方については九州で来年は「一人(ひとり)一人(いちにん)運動」を目指している。「勧むれば進む」である。まずは家族からすすめて取り組むことが基本である。関東は関東のやり方ですすめてもらいたい。
ご法話は観音様を中心に展開されました。「ひかり」誌で毎月、観音様を紹介しているのは、あの麗しい観音菩薩のお姿を見て、あのようになりたいと言う願いを持ってもらいたいからである。宇宙の中に地球があり、地球にはあらゆる生物が存在し、その生物は人間を育て、人間は最終的に観音を目指す。これ宇宙の意志である。
心に観音経を育てることが大切である。観音様になると同体大悲の愛が芽生える。「南無阿弥陀佛」は観音様の呼吸である。私から念仏することによって観音様を目指すことが大切である。
それには至心に勧請することである。至心には二通りある。一つはうぶに信じること。もう一つは大願を持って積極的に信じることである。これ菩提心を言う。
また、三身即一の如来についてもお話下さいました。
とても分かり易く、熱い思いが伝わって来るお話でした。頑張らねばと言う気持ちになったと皆さん喜んでおられました。
【自己紹介】
時間短縮のため、名前と入信の動機のみ簡単にとお願いしましたが、みなさん熱弁を振るって下さって、予定時間を食い込む結果となりましたが、それだけ意欲的であったと言うことでした。また、その動機にはいろんなご縁を感じさせられました。
【座談会】
フリートーキングになると最初は沈黙が続くのではと心配しましたが、即座に発言がありました。まず、「ひかり」誌の内容が、新しい人を勧誘するには難しすぎると言う意見でした。これにはすぐに反論もあり、みなさん意欲的で積極的な発言が頼もしく思われました。次回からはできるだけセレモニーは省略して、活発な話し合いができる場としたいと思いました。 - どんな感想をもったか?・・・この集いに参加して・・・
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- 若い方の参加が多くて、活発に意見交換ができていたのでとてもうれしくおもった。
- 予想以上の参加者で、前向き、積極的な発言が多かった。この勢いであまり期間をおかないで次の集いをするとよい。
- とてもなごやかな雰囲気で交流が深められた。このような集いには全面的に協力したいと思う。
- 初めての人をお念仏の会に誘う場合に、初心者と経験の長い人とのギャップをどのように埋めるかが課題である。自分は仏教を勉強の対象として専攻した。始めは信仰の対象ではなかった。「南無阿弥陀佛」の意味の解釈はできあるが、声に出して唱えることに抵抗があった。ここ10年の間に素晴らしい法話を聞いたり、みなさんのお念仏の中に身を置いて、自然と声が出るようになった。今日のご法話も大変な励みになった。
- 自己紹介にやや時間がかかりすぎて、もっと話し合いを深めたかった。とてもうち溶けた雰囲気で話ができたことは良かったと思う。このように親睦を深めることが大切で、これを契機としてこのような集いを継続的に持つようにすればと思う。
また、協力者として参加下さった副支部長の佐々木有一氏は、閉会式の挨拶で感想を述べられました。その一つはみんなで歌った聖歌、「如来讃」と「のりの糸」についてでした。平素の例会では男性が大半で当たり前に思っていただ、今日初めて女性多数の中で合わせるのに苦心した。普段の女性の立場を、今日の歌を通して、その立場にならないとわからないことがあると納得した。二つめはその歌声から女性は変わらないコア(core=核心)を持っていると感じた。その三は女性の特徴は情緒豊かである。これを生かしてお念仏を深めてほしい。
さらに真如堂の佐倉氏からも女性への強い励ましのエールを頂きました。以上のようなポジティブな感想が多くあり、安堵しました。
- 何をめざすか?・・・これからの方向
- まず、気軽に集まって楽しく語り合うことから始め、相互に理解し合って親睦を深めることから基礎を築いていく。
ひとりひとりが自覚をもって参加する。個々の主体性が何よりも求められます。参加型の会の運営で、自分のできる範囲のことで何かを手伝う。
回を重ねる毎に話し合って、内容や運営のあり方を合議制で決めていく。
「参加して良かった、楽しかった、得るものがあった。」と思えるような会にするよう工夫し、励まし合いながら、互いに高め合っていく会をめざす。
子供連れ参加も歓迎です。次代を担う子供たちの育成こそ、女性の大きな使命です。
さあ、みなさん、心豊かで充実した人生をおくるため、共に励み、共に研鑽を深め、そして憧れの観音菩薩の身となりましょう。