光明の生活を伝えつなごう

九州支部だより

九州支部 平成21年3月

年頭別時に参加して

大森 崇史

今年は元旦から、大分県宇佐市の豊前善光寺さまの年頭別時に参加させて頂きました。

現地は想像していた以上に冷え込んでおり、堂内は勿論のこと、特に本堂は一日を通じ、外からの光を完全に遮断しているため、冷え込み方は相当なものでした。

毎朝4時半にご住職の合図で起床し、5時から2時間の本堂のお念仏ではシャツ2枚にセーター、その上から作務衣を着て臨みましたが、耐え切れずに膝に毛布を被せ、更に首から下をもう一枚で包み込んでなんとか寒さを凌いでいました。2日目の早朝には雪が観測され、改めて寒さを実感しました。しかし、木造のお寺に僅かに積もった雪は情景豊かで、印象的なものでした。

早朝の2時間のお念仏の後に朝食を頂き、その後、作務を行って小休止。10時から再び2時間のお念仏の後、昼食をいただきます。その後小休止をとり、1時半から私にとっては最長である3時間のお念仏を称え、そして、夕食を頂き、最後に四たび2時間お念仏を称えて、風呂に入って就寝、という流れでした。途中、変則的な日程で進んだ日もありましたが、5日間、概ねこの様な流れで過ごし、実に密度の濃い時間でした。

私自身は、1日目の夕食後の念仏で喉を潰し、平時の状態で声を出するのが困難な状態に陥りました。ですが、その後の念仏でも何とか『南無阿弥陀仏』だけは発生可能であり、時間とともに喉が温まり、お念仏が深まって行くと、自分の想像以上に大きな声が出ているようでした。ただ、単調な動作を繰り返していることによって体が慣れたせいもあるでしょうが、お念仏とは不思議なものと感じました。

別時中の食事は三食全てお寺で準備されたもので、毎朝の納豆、手製のみそ汁、ヒジキご飯等の完全な和食です。日頃、既製品に慣らされている私の舌には新鮮であり、食事ごとに味覚も浄化していくようで、念仏後の私の密かな楽しみでありました。食事中も含め、念仏時以外は参加されていた僧侶・在家の方々との間で談笑が多く、和やかな雰囲気で進んだように思います。ご住職、僧侶の方々は風呂を上がった後も、深々と夜遅くまで話し込んでおられるようで、エネルギーの無尽蔵さに圧倒されるばかりでした。私は喉を潰していて会話が儘ならないのと疲労感で、参加することは困難でしたが…。

最終日は早朝のお念仏の後、朝食をとり、弁栄聖者のお墓参りをして全ての予定を無事終了しました。

ご住職の解散の挨拶後、私は帰りの列車まで時間に余裕があったため、岩崎上人、金田上人と共に本堂に掃除に入りました。全ての扉を開いて行ったため、念仏中には真っ暗闇で何も見えなかった堂内が、初めて明かりの下に晒されることになりました。すると今まで見えていなかった床は一面、埃で覆われていました。三人とも驚くとともに、金田上人の発声した一言は印象的でした。曰く「これが無明だ」と。岩崎上人とともに大いに納得し、丹念に床を掃いて、掃除も終了。時間になったのでお寺を後にしました。

充実した新年であったと思います。

1月巡伝報告

大分地区 炭本 義空

4日善光寺 60名
5日 長昌寺 休会
5日 迎接寺 25名
6日 蓮華寺 53名

善光寺様では恒例の年頭別時会との併修でした。3カ寺とも好天に恵まれ日なたは暖かく真冬とは思われない温暖な日でした。お話は『礼拝儀』の中の「不断光」についてお取り次ぎさせて頂きました。

北九州地区 岩崎 念唯

20日大願寺 16名
20日 戸畑光明会 10名
21日 円応寺 休会

二年ぶりの北九州地区巡伝でした。当日は大寒でしたが暖冬のためかあまり寒さは感じませんでした。

大願寺様では、信者の方のお宅を会所としての例会でした。1人でも多くの方へ念仏のご縁ができるようにとのことでした。他宗派の僧侶の方や信徒さんも参加され、アットホームな雰囲気のもとお勤めとお話をさせて頂きました。

戸畑光明会は、岸田圭生様宅で午後7時から5組のご夫婦計10名の参加で、お念仏、お勤め、法話の約2時間つとめさせて頂きました。

今回は「炎王光仏について」。今年、豊前善光寺の年頭別時で感じさせて頂いたことを中心に法話を致しました。

筑後地区 石原 義堂

18日 摂化院 休会
19日 浄源寺 休会
20日 浄土寺 20名
20日 浄福寺 休会
20日 竜川寺 10名

一年の始め。「至心に発願す」として共に如来様のみ光の中に過ごさせていただくことを祈念しました。

福岡地区 松岡 光規

15日福岡光明会 12名
16日 正法寺 代講(西徹空上人)

福岡光明会では寒い中12名の方が集まり、共に1時間のお念仏とお勤めをさせて頂きました。巡伝に出て思うのは、どの会所においてもお念仏を喜びお称えされる方ばかり、本当に有難いご縁を頂いていると感じます。日々精進。これからも頑張ります。

筑豊A地区 鶴山 恒教

23日定禅寺代講(西徹空上人)
23日 福円寺 45名
24日 種善寺 23名

大寒を過ぎ寒さも和らぐと思いきや、雪のちらつく厳しい天候となり、なれない雪道を恐る恐る運転しながら二会所にお邪魔しました。本来であれば3会所ですが、拙僧の都合にて急遽1会所を 西徹空上人に代講して頂きました。ご迷惑をお掛けしました。

布教師の心得に<何があっても布教を中断してはならない。たとえ肉親が他界しようとも務めを 果たさずして高座を下りてはならない>とあります。そういう意味においては、自分の中に何か不誠実なものがあり、務めを果たすことについて甘えが出ているのではないかと深く反省するところです。1月24日は、奇しくも法然上人のご逮夜であり「雪の中に仏の御名を称うれば 積もれる罪ぞやがて消えぬる」の御詠のごとく、そんな私を「よし、よし」と法然様と阿弥陀様がお許し下さっているようで、何か心がしみじみと致しました。お世話になりました。

筑豊B地区 日隅 敬慈

24日西福寺 30名
24日 浄光寺 休会
25日 長安寺 20名

西福寺様、長安寺様、両会所とも雪に見舞われました。寒気至って厳しくも悪天候を物ともせず、沢山のご参詣で堂内は信仰の熱気ムンムン。まさに熱く唱える「南無阿弥陀仏」です。西福寺様では得度式が併せて挙行されました。ご住職塩先上人がお檀家さんの中より宿世よりの因縁熟せし善男子を見いだされ、この日の入道です。

長安寺様の駐車場に乗り入れると、一台の車もなく、「やはり、この天候では」と納得しながら玄関の戸を開けると履き物がズラリ。車を麓にとどめてのご参集です。

両所の尊いご縁に心温まり、お念仏を唱えながら帰途につきました。

聖恵(めぐみ)病院 岩崎 念唯

23日 90名

3年ぶりの巡伝でした。病院の経営理念に仏教思想、特に光明主義をかかげ、中央玄関に観音菩薩像を安置して、内外に「仏教思想による医療・看護をめざします」と宣言されている安松聖高上人(理事長)のお姿に頭の下がる思いでした。お勤めに先立って、安松上人から、ご高齢の入所者の方々に優しいお言葉がかけられ、温かな雰囲気の中で約20分間のお勤めをして、その後約30分のお話をさせて頂きました。

今回は「炎王光仏」について。如来の光明にあうことによって、無明によって生じる惑も業苦も取り除かれるということを、弁栄聖者のお言葉を紹介しながら話しました。

「めぐりあい」「あたりまえ」「生きているということは」の三枚のプリントをみんなで読んで、最後に 「ふるさと」を合唱して終わりました。

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