光明の生活を伝えつなごう

九州支部だより

九州支部 平成30年9月

7月巡伝報告

《筑後地区》 川端 勝教

◇19日 浄源寺 32名
◇20日 浄土寺 17名
◇20日 浄福寺 10名

 酷暑の中、無碍光の有難さを感じました。“あらやしき 酷暑になりて 末那識か”般若心経にお彼岸の心が有ります。1)色即是空 空即是色の五蘊も同じ空の思想。2)往き往き彼岸に往き、彼岸に往きついた覚よ GO TO JODO。1)は禅宗的な思想。 2)は浄土的な思想。浄土宗は、ぎゃあていぎゃあていはらぎゃあていはらそうぎゃあていぼうじそわか、往き往き彼岸に往き彼岸に往きついた覚よ。お念仏の心を心経は教えている。生活の仕方、念仏を称えて世間・自然・宇宙をとらえていく。西田幾多郎先生の「我が心深き底有り 喜びも憂いの波もとどかじと思う」。出来るという希望の根本が阿頼耶識。出来ないという失望は阿頼耶識にとどいていない。あきらめの人生がスタートするし、出来ない人生が始まる。お念仏は阿頼耶識にノックしている。貴方は幸せだよ! 私は幸せなんだ! 世の中の全てが私のために生きている。花山を見て美しいという気持ちは阿頼耶識から生まれる。現在はAIの時代=人工知能・車・掃除機。人工知能には阿頼耶識の認識が必要である。マサチューセッツ工科大学教授のマービン・ミンスキー氏は、人工知能をやろうとすれば心の働きだけでは説明することが出来ないのです。仏教では此の意識よりも(さらにいうならば、心理学者フロイトによって発見された無意識よりも)深い心の作用が仏教では説かれているのであり、それが人間の”執着である末那識”と、生命としての存在の”根本である阿頼耶識”です。中でも”阿頼耶識が何を快”に感じるか、その作用の元を生み出しているのです。邪魔をするのが”末那識で不快”を感じる貪瞋痴や煩悩の心である。お念仏を通して阿頼耶識を感じたいものです。

《糟屋地区》 大谷 仙覚

◇14日 珠林寺 25名

 この度、西日本を中心とした豪雨により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げますと共に、被災地の1日も早い復旧をお祈り致します。今回お邪魔した珠林寺様も門前の道が水に浸かり、地域の道路が土砂崩れで通行止めになっているとの事ですが、そんな大変な中に多くの方のお参り方々が笑顔でお迎えして頂きました。厚く御礼申し上げます。

《福岡地区》 西 悠哉

◇15日 福岡光明会 11名

 文字通りアットホームな空間でのお勤めと法話。お寺での高座での法話も尊い物ですが、こうした膝と膝とを付き合わせてのご縁も有難いものであると強く感じました。

《佐世保地区》 尾関 快照

◇23日 善隣寺 10名

 今回二度目のご縁の巡伝でした。前日は夕立があり天候が心配でしたが、当日はいいお天気になりました。熱い中のお参り、熱心な御聴聞を戴きまして有難い限りです。法話は、「不断光」を讃題とさせて戴き、昨今の不穏な出来事と、その当事者に我々が成らない様に、お念仏の導き・お育てを戴く事をお話させて頂きました。法話の後にご住職から色々とアドバイスを戴いた点を、今後の布教に活かすように精進いたします。

《諫早地区》 花房 尚美

◇25日 慶巖寺 20名
◇25日 安祥寺 9名

 「歓喜光」についてお取り次ぎをさせて頂きました。お話の終わりに、皆様と共に手話を交えて歌を歌いました。ご参詣の皆様に感謝申し上げます。
 

《北九州地区》 多賀 学昭

◇20日 大願寺 12名(観音寺) 
◇21日 円応寺 16名

 
 梅雨明けの猛暑の中、熱心な皆様の参詣を得て話す方も聞く方も汗だくの例会となりました。芦屋は浅川の観音寺での例会。ご住職の花房上人は佐賀県の方で公演があるそうで、金田上人がお勤め下さいました。大先輩の前ですので緊張します。2日目の円応寺様では若方丈様の力強い維那と、ご住職の義明上人の独特の節回しの御回向が有難く、先代の矢野俊雄上人の面影と重なって懐かしくしみじみと聞き惚れました。お話は、お念仏のみ教えがお釈迦様のお悟りの中身と直結する最勝の、そして万人に平等に開かれた最易の行である事を自身の思い出と体験をもとにお取り次ぎさせて頂きました。酷暑の中、熱心に聞いて戴き感謝申し上げます。

《筑豊地区》 西 徹空

◇23日 定禅寺 4名
◇23日 福円寺 13名
◇24日 種善寺 10名

 岩崎上人の代講にて三ヶ寺の巡伝を勤めました。猛暑の続く中でしたが、それだけに参詣者と共に会所が使命感を持って勤めて居られる印象を強く感じました。会所の頑張りが参詣者に感染して信仰の灯火が点っていくのでしょう。暑いとか寒いとか言わずに、唯々お念仏を伝えていく心を強くさせて頂きました。

《大分地区》 石崎 秀篤

◇4日 善光寺 16名
◇5日 蓮華寺 21名

 善光寺様・蓮華寺様とも光明歎徳章より“其れ衆生有りて斯の光に遇うものは、三垢消滅し身意柔軟に歓喜踊躍して善心生ぜん”を讃題としてお話致しました。弁栄上人は「お慈悲のたより」の中で、“知らず只自分ばかりに力にて生けるものと思うて、今日のご恩をもことごとく御礼を申し上げる心をもなく、進んでは心霊のお助けを求める心をも無く闇の中に空しく過ごす人の浅ましさ。世の中の人は如来のご恩を有難いとも思わず、罪の懺悔もせずして只心を苦しめ、浅ましき心ばかりで・・・浅ましい。如来のみ光の中に日を暮らす身になれば魂が清らかになるから、心も安らかに有難く、この世も暮らせて又清き楽しきみ国へ往かれるものを。さりとは知らぬ身が哀れではありませむか”と申しておられます。

《聖恵病院》 辻本 良明

◇27日 聖恵病院 141名

 一年ぶりの聖恵病院、確認のお電話をいただいた際に、パネルシアターを楽しみにしているとのこと、張り切ってお伺いしました。定番のカレーライスでは、スタッフの方々に質問したり壇上に上っていただいたりして会場は大盛り上がり、身も心も柔らかくなった所でお話を始めました。
 「至心に発願す」を讃題といたしました。父との葛藤の話から始め、親の姿は亡くなった後にこそ色々見えてくるものがあること、そういう意味では、親が先に命を終えるということは、子供にとって大きな意味のあることだと思うと伝えた後、亡くなった父親が大嫌いだったという、あるお坊さんの話をいたしました。お檀家のお婆ちゃんとのやりとりをきっかけに父親からもらった言葉。父親が亡くなって改めて考えてみると、その一言は、自分がお坊さんとして生きていくために大切な言葉だったことに気付いた。事実に振り回されるのか、そこに込められた思いに眼を向けることが出来るのかが試される話である、との私の受け取りをお伝えしてから、大いなる願いに気付き、その願いに導かれる私たちでありたいと結びました。

《五島地区》 岩崎 念唯

◇阿弥陀寺  4日・5日 50名 
◇善福寺   6日・7日 70名

 今回五島の巡伝は初めてのご縁でした。台風7号の影響下、前日6時間かけて佐世保に到着・宿泊。7月4日朝の高速船にて1時間40分の大揺れの中、小値賀へ無事到着。4・5日阿弥陀寺様、6・7日善福寺様の念仏修養会にてそれぞれ4席ずつ「信仰の大切さ・お念仏の功徳について」お話しさせて頂きました。二ヶ寺とも安土桃山時代の創建のお寺様で、信仰の歴史を大いに感じることが出来ました。念仏修養会も50年以上に渡って続けられているとの事で、参詣者の皆様が熱心に聞いて戴き唯々有難いことでした。離島での高齢化・過疎化が進む中で、お念仏の信仰の中に日暮をされている方々にお遇いする事が出来て心の底から“念仏に生きる生活とは本当に有難いものだなー!”と感じさせて戴いた今回の巡伝会でした。「心は残る人に出会える島、小値賀」「心に残る風景に出会えた小値賀」でした。

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