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他場所だより

他場所 平成20年1月

第6回ご祥当リンゴ念仏会

佐野 成昭

11月17日午後1時に長野駅に20名が集合しました。楽しみにしていた「弁栄聖者ご祥当念仏会とリンゴ狩り」です。まず、善光寺近くの源頼朝公ゆかりの浄土宗十念寺に向かいました。袖山住職導師、古田上人維那の「只一向に念仏する会」に合流参加させて頂きました。その名の如くひたすらにお念仏し、その後50回の立ち礼拝がありました。体が熱くなるほどの運動量で中には座ったままの方もありました。

その後、車に分乗して待望のリンゴ狩りへと向かいました。リンゴ園はまるでクリスマスツリーに赤いリンゴを散りばめたようでした。みんな夢中で古田上人丹精のおいしい蜜入りリンゴを採らせていただきました。厳しい気候、つまり千数百メートルの山の寒さがリンゴに蜜の甘さを与えたとのこと。

既に日没が迫っていましたので急いで古田幸隆上人のお寺である法学寺様へと向かいました。到着するや全員一斉に目を見張りました。新築された立派な庫裡が私たちを迎えてくれたのです。本堂へのコンクリートの道は舗装されたばかりでおおいがかけられていました。みんなは本堂に入る前にしばし庫裡の外観を眺めたり、納骨堂に関心をもって、お上人の説明を聞いたりしました。

「念死念仏 光明石室」と書かれた約一間四方の納骨堂は石で造られており、中でお念仏ができるようになっていました。お上人のお念仏の真剣な態度がうかがわれるものでした。納骨堂の上には合掌されている立派な観音像が安置されていました。奥様のお話によると観音像はお念仏する古田上人の後ろ姿の写真を参考に彫らせたそうです。中国で彫刻され遠路海を渡って来たそうです。改めて合掌しました。

それから本堂に参拝、お念仏をし、古田上人がお書きになった米粒名号を全員が頂きました。今年のは木製の小さい瓢箪に納められていました。これもみんなの毎年の楽しみの一つです。有難く頂戴しました。

そして庫裡へと案内されました。45畳の大広間は木の香も芳しく、完備した暖房(掘ごたつテーブル)が冷えた体「を温めてくれました。さらにご母堂、奥様、妹様、ご家族あげてのご接待に身も心も温まりました。お漬け物、リンゴ、お菓子を賞味しながら心地よい時を過ごさせて頂きました。

夕方6時頃、善光寺の宿坊に参りました。宿泊は例年ホテルでしたが、今年は宿坊となり初めての経験でした。「随行坊」と書かれた提灯が私たちを迎えてくれました。朝夕、心のこもった善光寺料理をご馳走して頂き、女性はとくにジャガイモ料理に感心して調理方法を尋ねたりしていました。夕食後の座談会も参加者のメンバーがほぼ固定されてきていますので、親しく家族的な雰囲気で楽しく歓談しました。

2日目は朝6時前に起床、6時半からの善光寺お朝事に参加致しました。

善光寺は改修工事中で、昨年は屋根に覆いがかぶされて見えませんでしたが、今年はそれが外され参拝することができました。善光寺債権三百年記念の今年に参拝できたことはとても有意義なことでした。三百年記念品も頂きました。

その後、随行坊に戻って朝食を頂き、収穫したリンゴを各自が段ボール箱に詰め、発送の準備をしました。発送は古田上人のお手を煩わすことになり申し訳ない限りです。あわただしく作業を終えて、いよいよ本行事の目的であるご祥当念仏会のため、再び法学寺へと向かいました。例年は智香院様の道場をお借りしていましたが、今年は法学寺様でさせて頂きました。

新しい庫裡の大広間で会は始まりました。最初に「今ささぐ」を歌いました。古田お導師の美声に導かれて全員で歌い、2時間半程集中してお念仏をさせて頂きました。ご絵像も古田上人が唐沢山の如来様のご絵像の複写を注文し、新しい庫裡の落成に合わせて準備されたものでした。何とも名状しがたい良きご縁に恵まれ感謝するばかりでした。最後はみんなで「法の糸」を歌いました。

このとき古田上人及びご家族は改築のため善光寺の宿坊で寝起きされ、山の上にある法学寺まで車で20分もかかるそうです。皆さん大変お疲れで引越しもまだ完全に終えていられない中を会場を提供下さいました。また、お上人のお弟子である村松浄光尼様は毎年お手伝いで参加され車の送迎やいろんな面でお世話下さいます。今年は娘さんご夫婦が赤ちゃんを連れて参加下さり、また友人である禅僧青年も参加されにぎやかで意義深い会となりました。

古田上人をはじめ、ご家族、ご親族、お弟子の皆様方のご親切なおもてなしに心から感謝申し上げます。

合掌

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